高齢者のバイタルの特徴と失禁と便秘について
Kasumi です。
今回は実習の記録で割とよく使う、高齢者バイタル特徴について書いていきます。
- バイタル(脈拍、呼吸、血圧、体温)について(おまけに意識について)
- 尿失禁について
- 便秘について
- まとめ
バイタル
脈拍
心筋収縮力の低下→心拍出量の減少をきたす→心臓負荷に伴う脈拍の変化が若い時より回復しにくい→不整脈が起こりやすい。
動脈硬化をきたしている事もあり、末梢の血管は触知しにくい
呼吸
肺活量の減少や動脈血酸素分圧、1秒率の低下がある。
肺の弾力性低下だけではなく気道の線毛運動低下から気動クリアランスが低下する。
円背、前傾姿勢になるため胸郭運動に制限がかかり換気が低下する。
血圧
動脈硬化による動脈壁の弾力性の低下や、末梢血管抵抗の低下、心拍出量の低下、血液粘度の上昇、脈圧の増大→血圧が上昇する。
内臓血管に血流が集中する際に全身の末梢血管抵抗が減少する→食後は低血圧になりやすい
体温
筋肉量や血流量の減少により基礎代謝量が低下するため、成人と比べてやや低体温になる→肺炎やウイルス感染でも平熱が35度台であれば37度台の発熱でとどまることごある。
体温調節機能も低下しているため震えなどの熱産生が遅れる事もある。
意識
意識障害を伴う疾患がなくても、脱水や熱中症、薬物の副作用で意識障害を起こしやすい。→意識障害の起こる前兆に活気のなさや反応の鈍さ、食欲不振、睡眠障害がある。
いつもとの違いを見分けることが大切
失禁
- 腹圧性尿失禁
- 切迫性尿失禁
- 溢流性尿失禁
- 機能性尿失禁
腹圧性尿失禁
骨盤底筋群が脆弱化することにより、膀胱部移動や、尿道括約筋の機能が低下したり生じる。
→笑った時、咳をした時など腹圧がかかった時に失禁が起こる。女性に多い。
切迫性失禁
神経障害により、膀胱には尿が少ししか固まっていないが我慢できないほどの尿意があり尿が漏れる。
脳血管障害、パーキンソン、膀胱炎などが背景にある。
溢流性失禁
膀胱から尿が排出しきれず、膀胱に残尿溜まり、膀胱自体が重くなりふとした拍子に尿が漏れる。
機能性失禁
看護問題でよく上がる失禁。
膀胱や尿道の機能に問題はないが身体機能の低下から、動作が緩慢となり、トイレに間に合わない。↓
ズボンのボタンが外せない、トイレの場所がわからないなど。
便秘
- 機能性便秘
- 器質性便秘
機能性便秘
機能性便秘は弛緩性、痙攣性、直腸性の3つからなる。
大腸の機能に問題がある状態で高齢者に多い。
原因は老化に伴う大腸粘膜の粘液分泌の減少、腸管運動機能の低下、排便反射の低下。
また下剤や浣腸の連用による薬剤耐性も原因となる。
器質性便秘
直腸の腫瘍や炎症により起こる通過障害が原因の便秘。
まとめ
身体的特徴はアセスメントの一部に使用することが多いです。
例えば
高齢により、動脈硬化による動脈壁の弾力性の低下や、末梢血管抵抗の低下、心拍出量の低下、血液粘度の上昇、脈圧の増大によって血圧が上昇していると考えられる。とか
円背、前傾姿勢になるため胸郭運動に制限がかかり換気が低下していることも関係していると考えられる。など...
この他にも褥瘡や誤嚥は関わる機会が多いかな?と思います。
褥瘡は参考書などで割とわかりやすくまとまっています。
誤嚥はまとめたかったのですが、教科書の表をうまく引用できず...(PCスキルがなくてすみません;)
ここまでにしました;
誤嚥はうまくまとめられたら記事にします( ´^` )
最後までお付き合いいただきありがとうございました!